Advanced Programing 2012?
企業や研究でのプログラム開発では、開発の効率化やバグ等を減らすため
同じような処理は関数等にまとめて、ライブラリ化する事が良く行われます。
そこで今回はゲーム開発を題材にライブラリ開発の意義や方法について学びます。
ライブラリを開発するのにも別のライブラリを使用することは良く行われます.
今回の課題では、3次元物理シミュレータとしてOpen Dynamics Engineを使用して、
ライブラリの使用と開発の両方を経験する事によって、使いやすいライブラリや
開発やメンテナンスしやすいライブラリはどのようなものかを実際に作る事で考えてもらいます。
楽しいゲームを開発しやすくするゲームライブラリの開発
適当なディレクトリに移動して,以下のコマンドを実行します.
$ wget jeap-res.ams.eng.osaka-u.ac.jp/~hiroki/ap2013_gamelib_linux_20130513.tar.gz $ tar zxvf ap2013_gamelib_linux_20130513.tar.gz $ cd ap2013_gamelib_linux $ ./MAKE
./MAKE スクリプトによりODEの解凍、コンパイル、インストールと
今回の課題のサンプルプログラムのコンパイルとインストールが行われます。
サンプルプログラム(演習室 VineLinux? 用)へのリンク http://jeap-res.ams.eng.osaka-u.ac.jp/~hiroki/ap2013_gamelib_linux_20130513.tar.gz
演習室のVine LinuxとUbutuにて動作確認しています。
Mac OSXや最新のlinuxで行いたい場合は以下のファイルをダウンロードしてインストールして下さい。
$ wget jeap-res.ams.eng.osaka-u.ac.jp/~hiroki/ap2013_gamelib_osx_20130513.tar.gz $ tar zxvf ap2013_gamelib_linux_20130513.tar.gz $ cd ap2013_gamelib_linux $ ./MAKE
./MAKE スクリプトによりODEの解凍、コンパイル、インストールと
今回の課題のサンプルプログラムのコンパイルとインストールが行われます。
ODEの最新版を使っています。
Linuxの場合と同じコマンドを実行しますが、
ODEをコンパイルするためには予めMacPorts?やyum,apt-get等を用いて、
freeglut等のOpenGL関係のライブラリをインストールしておく必要があります。
(最新のODEは演習室の環境でコンパイルできず、古いODEはOSXで動作しません)
サンプルプログラム(演習室 MacOS X 用)へのリンク http://jeap-res.ams.eng.osaka-u.ac.jp/~hiroki/ap2013_gamelib_osx_20130513.tar.gz
インストールしたライブラリ等の解説は次のページに詳しく書いてあります。
gamelibの解説
以下のディレクトリにはODEが解凍されています
src/ode-0.11.1 # または src/ode-0.12
$ cd src/ode-0.11.1/ode/demo/ # または、src/ode-0.12/ode/demo/ $ ./demo_crash
$ cd bin $ ./exec.sh ./shooting_game
$ cd application/shooting_game $ ./exec.sh ./shooting_game
サンプルプログラムでは、敵(enemy_agent)がランダムに動いており、
弾を撃って当てるとhit_pointが減少し、0になると消滅します。
全ての敵が消滅するとGame Clearが表示され、ゲームが終了されます。
自機(self_agent)と敵の本体が接触すると、
自機のhitpointが減少し、0になるとGame Overが表示され、ゲームが終了されます。
d: 前進 s: 後進 f: 右平行移動 a: 左平行移動 e: 右旋回 w: 左旋回 g: ジャンプ v: 視点切り替え(一人称視点と背後霊(?)視点.ゲームによってはどちらかに固定した方がよいかも) u: 敵キャラ 消滅/生成 (最終的なゲームでは無意味なので削除すべきだが、動作確認のため実装) h: 強制終了
application/shooting_game_c-lang
ディレクトリ内にはゲームアプリケーションのソースコードが入っています。
ゲームアプリケーションはライブラリを使用して具体的なゲームを構成します。
src/gamelib
にはライブラリのソースコードが入っています。
アプリケーションとライブラリのディレクトリ内にあるファイルを全てエディタで開いて、
中身を確認してください。
main.c
に、drawstuffによるシミュレーション管理のための構造体や関数が書かれており。
shooting_game.c
に、実際のゲームのロジックが書かれています。
shoogint_game.c
には
start()
という関数があり、ゲーム環境の初期化を行っています。
そこにマップを構成するための関数が書かれているので、
関数を修正してマップを変更してみましょう。
最初のマップは3x3だが、ライブラリのソースを変更するともっと大きなマップにする事は可能です。
何を変更すれば良いか、ソースコードを読んで調べてみよう。
基本的な処理を行う関数を作成し、必要に応じて引数や組み合わせを変更して、
様々なアプリケーションを作成する事を可能にするのがライブラリ開発の醍醐味です。
マップの変更はその1つなので、まず始めに挑戦してみてください。
ライブラリを書き換えゲームシステムを完成させる
最終目標へ近づく!:「楽しいゲームを作るためのゲームライブラリの開発」
サンプルコードにバグがある可能性や、課題が分かりづらい等の問題点がある可能性もあります。
何か気がついた事があれば担当の森やTAに連絡をお願いします。
課題の達成方法等にあまり細かいルールは設定しません。
ライブラリを全面的に書き換えて、C++にしてもらっても構いません。
サンプルより良いゲームライブラリにしてくれれば、1つ1つの課題をクリアするよりも良い評価にします。
その代わりしっかり動く様にして来てください。